お遍路を廻るときには、白装束に遍路笠、金剛杖などの装備品を装着します。フル装備となると、以下のような全身が白色の衣装でたくさんの装備品を付けます。
一般社団法人四国八十八ケ所霊場會では、たくさんある装備品や衣装の中でも、①白衣、②袈裟、③杖、④念珠、⑤納経帳、の5点は持ったほうが良いと推奨しています。
①白衣
白装束は、全身白一色で上着、パンツと全てを揃えますが、白衣はTシャツの上から簡単に装着できます。白色なので、遠くから視認されやすく自動車との交通事故予防にもなります。
②袈裟
袈裟は首にかける大きめのネックレスのようなものです。お坊さんが羽織る袈裟(大きな布)を簡略化したものです。
③杖
杖は、お遍路を開いた高僧「弘法大師」の化身という意味があります。昔はこの杖を使って野犬を追い払ったり蛇を避けたりと、旅の安全を確保するための道具だったようです。
④念珠
仏教の葬祭では欠かせない道具です。両手を合わせてお参りをする際に手にかけます。
⑤納経帳
お寺をお参りした後に、納経所でサインをもらいます。赤色のスタンプと、梵字という美しい文字が丁寧に書かれます。日本では、88箇所の寺院全てのスタンプが押された納経帳を棺に入れると、極楽浄土(天国)に行けると言い伝えられています。
5つある必須アイテムの中で、私が必ず必要だと考えるのは、納経帳、白衣、袈裟、の3点です。
納経帳は、スタンプの収集が巡礼の目的になり、巡礼の旅をより面白くする意味があります。敬虔な仏教徒は「スタンプラリーじゃない」と戒める場合もありますが、私は「少しスピリチュアルなスタンプラリー」だと考えています。
白衣と袈裟、は、巡礼をしている目印になるし、遠くからの視認性を高めて交通事故を防ぐ役割も果たします。
公式の見解
四国八十八ケ所霊場會では、よくある質問のページに以下のように記載しています。
私も「お遍路を廻るためには、型式にこだわったり宗教的意味に固執する必要はない」と考えます。
問:遍路用品は最初から全部そろえた方が良いですか?
答:必ずしも最初からすべてそろえる必要はありません。最初はお遍路さんの証である納経帳や白衣など基本的なものをご用意いただき、巡拝につれて必要だと思ったものを、その都度ご用意いただくことも可能です。
お遍路衣装・装備品の購入
お遍路の衣装や装備品は、インターネット通販で購入可能ですが、海外への発送をしていない店が多いようです。
おすすめは、1番札所霊山寺の門前にある店舗での購入です。
【一番札所売店】
売店は7時から17時まで毎日営業しています。価格もインターネット通販とほぼ同じです。納経帳(2,100円)、白衣(2,000円~3,000円)、袈裟(2,000円~3,000円)を購入し、その他必要なものを揃えてから、巡礼がスタートできます。
以 上